世界ふしぎ発見で、京都の天才絵師と言われる伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)について特集されます。
伊藤若冲は江戸時代の『奇想の画家』として人気があり、番組内では、有名な天井画『花卉図(かきず)』も紹介されるようです。
今回は世界ふしぎ発見で特集されるくらい現代でも尚、世界から注目されている伊藤若冲の経歴やプロフィール、そして伊藤若冲の代表作の一つでるある、天井画『花卉図(かきず)』があるお寺の場所や、出版されている作品集も紹介します。
目次
伊藤若冲の経歴やプロフィール/世界ふしぎ発見
プロフィール
- 名前:伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)
- 生年月日:1716年3月1日
- 死没:1800年10月27日(84歳没)
- 出生地:日本 山城国
経歴
世界ふしぎ発見で特集された伊藤若冲は、正徳6年(1716年)に京・錦小路にあった青物問屋「枡屋」(家名と併せて通称「枡源(ますげん)」)の長男として生まれました。
伊藤若冲が23歳のとき、父である源左衛門が亡くなり、4代目枡屋(伊藤)源左衛門を襲名。
「若冲」の号は、禅の師であった相国寺の禅僧・大典顕常あるいは月海元照(売茶翁)から与えられたと推定される居士号であり、『老子』45章の「大盈若冲(冲は「虚しい、空っぽ」の意)」から採られたそうです。
大典の書き遺した記録「藤景和画記」(『小雲棲稿』巻八)によると、伊藤若冲は絵を描くこと以外には全く興味を示さなかっただんとか。
一説には、4代目枡屋(伊藤)源左衛門を襲名したにもかかわらず、伊藤若冲は家業を放棄して2年間丹波の山奥に隠棲してしまい、その間に山師が枡源の資産を狙って暗躍し、青物売り3千人が迷惑したという説もあります。
伊藤若冲が40歳となった宝暦5年(1755年)には、家督を3歳下の弟・白歳(宗巌)に譲り、名も「茂右衛門」と改め、早々に隠居しました。
宝暦8年(1758年)頃から「動植綵絵」を描き始めます。
その翌年10月には鹿苑寺大書院障壁画を制作。
明和元年(1764年)には金刀比羅宮奥書院襖絵を描きました。
明和2年(1765年)、枡屋の跡取りにしようと考えていた末弟・宗寂が死去した年、「動植綵絵」も全30幅のうちの24幅と「釈迦三尊図」3幅を相国寺に寄進します。
このとき伊藤若冲は死後のことを考えて、屋敷一箇所を高倉四条上ル問屋町に譲渡し、その代わり、問屋町が若冲の命日に供養料として青銅3貫文を相国寺に納めるよう契約しました。
隠居後の伊藤若冲は、明和8年(1771年)枡屋があった中魚町の隣にある帯屋町の町年寄を勤めるなど、隠居後も町政に関わりを持っていて、錦高倉市場の危機に際して市場再開に奔走していたそうです。
【錦高倉市場の危機から市場再開に関する伊藤若冲の働き】の詳細はこちら
天明8年(1788年)に起こった天明の大火で、伊藤若冲は自宅を焼失します。
それにより窮乏したためか、豊中の西福寺や伏見の海宝寺で大作の障壁画を手がけ、相国寺との永代供養の契約を解除しました。
晩年は伏見深草の石峯寺に隠遁し、義妹(末弟宗寂の妻)心寂と暮らしたそうです。
そのため伊藤若冲の墓は、上京相国寺の生前墓の寿蔵と、石峯寺の2箇所にあります。
隠遁していた石峯寺では、五百羅漢石像や天井画などを制作し、没後、石峯寺に土葬されました。
のちに枡源7代目の清房が、若冲の遺言に従い、墓の横に筆形の石碑を立て、貫名海屋が碑文を書いています。
宝蔵寺を菩提寺とする伊藤家は幕末の頃に没落し、慶応3年(1867年)、家屋敷を売り渡して大阪へ去ったそうです。
伊藤若冲の天井画『花卉図(かきず)』があるお寺の場所は?/世界ふしぎ発見
世界ふしぎ発見で紹介された伊藤若冲の天井画『花卉図(かきず)』は、現在は京都の信行寺にありますが、これは前述した石峯寺にあった天井画にあったものです。
石峯寺の堂は明治7年~9年の間に破却し、格天井の絵は全て売り払ってしまっていたそうです。
しかしその絵を信行寺の檀家総代の井上氏が散逸を恐れて、古美術商から一括で買い取って信行寺に寄進したと言われています。
なので、石峯寺にあった天井画『花卉図(かきず)』は、京都の信行寺に飾られているのです。
ただ、この天井画『花卉図(かきず)』は普段は一般公開していない為、見ることは残念ながらできません。
しかし過去に一度だけ伊藤若冲の生誕300年を記念して特別公開をしたことがあるので、もしかしたらこの先また何かしらの記念に特別公開される事があるかもしれませんね!!
【文化】朝日:若冲の天井画、初公開 京都で今秋 http://t.co/r9O7bC0q8b 「秋の『京都非公開文化財特別公開』の概要…来年生誕300年を迎える…伊藤若冲の天井画/信行寺本堂の『花卉図』…公開は今回限りの予定」 pic.twitter.com/ERsR5Segkz
— 橋本麻里 (@hashimoto_tokyo) July 15, 2015
信行寺の詳細
場所:京都府京都市左京区北門前町472
電話番号:075-771-1769
アクセス:京都市バス・東山仁王門から徒歩すぐ、京阪電鉄本線・三条駅から徒歩約15分、地下鉄東西線・東山駅から徒歩約6分
伊藤若冲の作品集/世界ふしぎ発見
世界ふしぎ発見で紹介された伊藤若冲の作品集が出版されていて、通販サイトでも販売されているのでご紹介します。
目をみはる 伊藤若冲の『動植綵絵』 (アートセレクション)
目をみはる 伊藤若冲の『動植綵絵』 (アートセレクション) [ 狩野 博幸 ]
伊藤若冲作品集
ご興味がある方は、購入して伊藤若冲の作品を見てみてはいかがですか?
伊藤若冲(京都天才絵師)の経歴やプロフィール、天井画のお寺は?作品集も紹介!【世界ふしぎ発見】のまとめ
世界ふしぎ発見で紹介された伊藤若冲は画家としてだけでなく、錦市場の再開にも尽力していて、特に京都の人にとってはかなり重要な人物ですね!
そして、現代にも伊藤若冲の作品は残っていて、世界中から日本へと人を集めています。
こうやって亡くなった後も人に影響を与えるというのは本当に素晴らしい事で、尊敬すべき人物です。
今回こうやって伊藤若冲の事を調べて、是非一度、伊藤若冲の作品を実際に目にしてみたいと思いました。
みなさんも機会があれば一度作品を見に足を運んでみてはいかがですか?
以上、伊藤若冲(京都天才絵師)の経歴やプロフィール、天井画のお寺は?作品集も紹介!【世界ふしぎ発見】のまとめでした。